■ 事例概要
華東地区に拠点を置く大手電気機器工場では、従来の物流運用モデルを見直し、人件費削減および生産現場の知能化・デジタル化を推進する必要がありました。
同社は劢微(Multiway)Roboticsと協業し、「無人VNAフォークリフト MW-K15 + AMR X20 + ソフトウェアシステム」の統合型ソリューションを導入。
これにより、工場内での自動入出庫管理および生産ラインへの自動搬送を実現しました。
■ 無人VNAフォークリフト MW-K15
最大揚高:9メートル
最小通路幅:1.75メートル
車体旋回不要、フォーク180°回転と左右移動で通路両側に積載可能
狭小通路やフロア、立体倉庫などの環境でも高効率に使用でき、限られたスペースでの物流運用に最適です。

■ 導入背景と課題
本プロジェクトは、入出庫接続・棚保管・工程間搬送などの全体を対象としています。
従来は階層間の搬送を人手で行っており、以下の課題がありました。
作業時間が長く、労力も大きい
物料のトレーサビリティが確保できない
導入後は、複数台のAGVが効率的に連携し、搬送作業の生産性が向上しました。

■ 運用フロー
作業者がPDAからタスクを発行
無人VNAフォークリフトが自動で入庫接続ポイントに移動
貨物をピックアップし、棚保管エリアへ搬送
貨物の高さ・重量に応じて最適な保管位置を自動選定
設定重量を超える貨物は下段棚に配置
これにより、正確かつ効率的な物料供給が可能となります。
■ システム統合と情報管理
WMS(倉庫管理システム)
物料情報管理、入出庫管理、在庫管理、棚管理、従業員管理
必要に応じた帳票カスタマイズ
WCS(設備制御システム)
顧客ERPシステムと連携し、物流情報の全工程管理を実現
RCS(ロボット制御・スケジューリングシステム)
数百台規模の異なるロボットを同一現場で管理・制御・スケジュール
稼働状況、位置情報、作業内容をリアルタイムで可視化

■ 効果と特長
標準化されたオープンインターフェースにより、ERPと連携可能
人とロボットの効率的な協働を実現
設備フロー・物流フロー・情報フローの統合によるリーンマネジメント支援
倉庫管理の自動化・効率化により、物流全体のスピードと正確性が向上
本ソリューションにより、工場全体の物流プロセスが迅速化され、倉庫管理の自動化・知能化レベルが大幅に向上しました。